信州木工会 木工アーカイブス | |
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1999年10月7日 おかや東急展示会搬入後、小松工房に於いて第2回の情報交換会を開催する。25名が出席する。接着剤メーカーの大鹿振興の田村氏に製品の説明をしていただく。 大鹿振興は業務用の接着剤メーカーで、その製品のひとつオーシカダインは信州木工会でも使っている人が多くなりました。カタログを見てもその他に多くの接着剤の種類があって、それぞれの製品の特徴や適所がわからないので、説明してもらいました。 ■大鹿レジン(ユリア系、メラミンユリア共縮合系)ディアノール(フェノール系、レゾシノール系)=一液性でホルマリンを含む接着剤。加熱すると硬化が早く、耐水性が高い。合板や構造材に適する。化学的に合成されたホルマリン(ホルムアルデヒド)は発ガン性のある物質だが、コストが安い。 ■マルチボンド(変性酢酸ビニル樹脂エマルジョン系)=酢ビ(いわゆる白ボンド)に酸性の硬化剤を混ぜて使うタイプ。エマルジョンは乳液状の事。単板化粧貼り等に適する。 ■KEボンド(自己架橋型酢酸ビニル樹脂エマルジョン系)=硬化剤を含む一液性でありながらタイプ?程度の耐水性がある。ノンホルマリンでフィンガージョイントや単板化粧貼り等に適する。 ■ピーアイボンド(水性高分子イソシアネート系)=酢ビを主剤にして硬化剤を15%混ぜて使う二液性。耐水性が高く、強度もあり、中性で一般木工用に適する。 ■シンコ−ボンド(酢酸ビニル樹脂エマルジョン系)=一般の白ボンドと同じもの。酸性で耐水性は劣るが、コストが安い。 ■クラタック(αーオレフィン無水マレイン酸系)=PH13の強アルカリ性のタイプと # ■ファンシーボンド(特殊エマルジョン系)=二液性で硬化剤にホルマリンを含む。硬化が早く、突き板用。 ■オーシカダイン(合成ゴム、ウレタン、エポキシ系)=一液性で溶剤系といわれるタイプ。合成ゴム系はコンクリートに合板を張り付けるもので79%が溶剤。信州木工会員の使っているのはウレタン系の7057番で湿気硬化型。強度も耐水性も高い。 ■スーパーファイブ=3:1の二液性で、超速硬化のハネムーンタイプといわれるもの。 ■その他、瞬間接着剤、ホットメルト、など 色々あっても、結局オーシカダインかピーアイボンドかというところでしょう。どちらも強度と耐水性は高い。価格も同じで1キロあたり1500円ぐらいですが、ピーアイボンドの方が二液性で混合してから30分ぐらいで固まってしまうのでどうしても無駄が多くなる。 |
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